被害が増えている台風や豪雨!夏の自然災害の備えと収納の悩み

2022.07.11

昨今、異常気象のニュースが良く聞かれるようになりました。夏の晴れ空が広がっていたのに急に雲が広がりゲリラ豪雨に…という経験がある方も多いのではないでしょうか。また、夏から秋にかけては台風が多く被害が心配ですね。そこで今回は、夏に起こりがちな自然災害への対策についてアンケートを行い、各家庭でのさまざまな工夫やアイデアも数多く集まりました。日々の忙しさで後回しになりがちな災害対策。いま改めて見つめ直し、かさばりがちな備蓄品等の収納アイデアも考えていきましょう。

最近の夏の災害が心配?

今回のアンケートでは始めに、近年よく起こっている夏の自然災害(台風や豪雨等)の発生を不安に思うことがあるかを尋ねました。

今回の調査では、夏の自然災害の被害が発生しないか不安に思っていると答えた方は89.5%という結果になりました。

約9割にあたる方が不安を感じるという結果で、これらの自然災害が他人事ではなく身近に起こりうることと感じられていることがわかります。

いつ自分たちが被害に遭うかわからないからこそ普段からの備えがとても大切だと言えますが、ここからは夏の自然災害への備えについて考えていきましょう。

台風や豪雨災害の備えをしている人はまだ少ない

続いて、夏の自然災害に向けて備えをしているかを尋ねてみました。

夏の自然災害に向けて備えをしていると答えた方は39.3%でした。約4割の方が備えていますが、災害に不安を感じる方が約9割であることを考えると、気になりながらもなかなか備えられていない方が約5割になることがわかります。

では、備えをしていると答えた方は具体的にどのようなことをしているのでしょうか。

夏の災害対策にはどんな備えが必要?

アンケートでは、回答者が実施している具体的な夏の災害対策を尋ねました。

万一の際生きのびるための備蓄

第1位は水・飲料の備蓄(51.0%)でした。第2位の食糧の備蓄(48.4%)とともに災害対策の基本となっています。

これらは災害時、例えば停電等ライフラインが止まるような被害に遭った際に役立ちますが、それだけではありません。

自然災害の後、食糧生産や物流等に悪影響が出て思うように食糧や飲料等が確保できない場合があります。これは、例えばティッシュやトイレットペーパーが極端に品薄になってしまう場合等、日用品等にも同じことが言えます。

そのような場合にも備蓄があれば、しばらくの間、新たに購入しなくても事足ります。

ちなみに、備蓄は避難時に一部持ち出す場合に加え、災害後に自宅で過ごす場合にも役立ちます

備蓄については後ほどさらに詳しく掘り下げていきます。

防災グッズが一式揃った非常用持ち出し袋

第3位は防災グッズ・持ち出し袋を揃える(29.3%)でした。

災害対策について詳しくない方でも安心な、防災グッズが一式揃った非常用持ち出し袋の市販品を購入する方が多く、それらの内容を参考に各家庭に合ったものを加えて自分でリュックに入れて用意する方も見受けられました。

いざという時、必要なものをカバンに入れて持ち出すのはあまり現実的でなく、必要なものを入れ忘れてしまうことも多々あるはずです。

だからこそ、特別な持ち出し袋をあらかじめ用意し、すぐ出せるわかりやすい位置に置いておくことで万一の際にスムーズに活用することができます

ライフラインが止まったときにも使えるグッズ

第4位以降は、停電や断水等、ライフラインが止まった際にも活用できるグッズが並びました。

用意している方が多かったのは、停電時に安心な懐中電灯・ライト(14.0%)、家電やスマートフォン等を使い続ける上で大切な充電器・発電機(9.6%)、避難時はもちろんのこと、自宅で水道が通っていても停電だけでトイレが使えなくなる場合があるので用意しておきたい簡易トイレ(7.6%)、調理や湯沸かしに役立つ非常用コンロ(4.5%)、災害情報を聞くための携帯ラジオ(3.2%)等がありました。

夏の災害対策だからこそ注目したい備え

特に注目しておきたいのは、夏の災害対策だからこそ重要度の高いものの準備です。

停電するということは、エアコンや扇風機が使えない環境になるということです。時にはうだるような暑さに耐え、熱中症にも気をつけながら過ごさなければいけません。だからこそ、暑さ対策用品の準備は非常に重要です。

具体的には、携帯扇風機や保冷剤、凍らせたペットボトル、冷却シート、冷却スプレー等を用意する方が多くいらっしゃいました。

熱中症対策として、塩飴や経口補水液を準備している方も見受けられました。

また、汗をかく時期なのにお風呂に入れないため、ひんやりするボディ拭き取りシートや爽快感のあるドライシャンプー等を用意しているという意見もありました。

 

User’s Voice

“停電時に備えてボディシートをたくさん備蓄している。虫よけスプレーや子ども用にテント、夏場だけ冷凍庫に保冷剤をたくさん凍らせている。”
(40代・農業パート)

“オール電化なのでIHも使えなくなることを考えて「ガスコンロ」も用意しています。子供たちもまだ小さいので、避難する時に洪水になっていた時のため、ライフジャケットも備えています。”
(30代・運送業)

“暑さ(熱中症)対策のため、うちわや扇子、冷却タオルはもちろん、乾電池式のハンディファンを用意しています。”
(30代・専業主婦)

“貴重品はすべて2階に移して万が一の浸水被害を最小限に抑える対策をしています。”
(40代・会社員)

 

これから対策したいこと

いままで災害への備えをしていなかった方も、すでに対策をしている方も、今後に災害への備えを強化しようと考えている方は多いはずです。具体的にどんな対策を今後考えているかを尋ねました。

基本となる食糧と水の備蓄から

第1位は食糧の備蓄(20.3%)でした。第2位の水・飲料の備蓄(12.5%)とともに、やはりこの2つが災害対策の基本となっており、今まで備えをしていなかった方が始めたい対策の第一歩として考えている傾向にあります。

なお、2つの順位が逆転したのは、既に水・飲料は確保し始めている方が多かったことが理由と考えられます。

持ち出し袋や充電器・発電機から対策を始める方も

第3位は防災グッズ・持ち出し袋を揃える(8.0%)でした。特に、何から始めるかわからないので、まず防災グッズから揃えたいという方が多く見られました。さらに、食糧等の備蓄は始めたけれど避難対策はできていないので持ち出し袋を整えたいという意見も集まりました。

第4位の充電器・発電機の準備(7.3%)を停電対策として災害の備えを始めたいという方も多いようです。災害に限らず架線トラブル等で停電が起こることは多いので、いざというときにすぐ役立ちます。

対策を始めている方は見直し・被害抑制を視野に

今までに災害への備えを初めている方は、備蓄の賞味期限等の確認と入替・家族構成の変化等への対応・不足している備えの追加等の災害対策品の見直し(4.0%)の段階に移っていました。

さらに、減災(被害抑制)のための対策にも目を向けているようでした。窓や雨どい・玄関等の災害対策のための補修・リフォーム(2.3%)窓の補強材の準備(2.0%)のほか、雨どいや排水溝等を清掃して水はけを良くしたり、台風でものが飛ばないように対策したり、土嚢を備えたりと、万一の災害の際にできるだけ被害を抑えるための対策に取り組み始めているようでした。

総じて言えることは実際に災害が起こった時どうするか・何が困りそうかを想像している方は基本の災害対策に留まらず、各家庭に応じた備えができているということです。いざという時のために頭の中でシミュレーションしたり家族と話し合うことが防災対策の充実度を上げることがよくわかります。

 

User’s Voice

“懐中電灯は余程な限り使うことがないので明かりがしっかり付くかどうか見ておく。”
(40代・小売業)

“避難先の衛生状態が気になるため、使い捨てのスリッパを準備したいです。家の補強として、台風の被害を受けやすい窓に板を打ち付けることを検討しています。”
(40代・調理師)

“子供が増えたので子供用の避難バッグをつくりたい”
(30代・主婦)

“ベランダに置いてある物が風などで飛んで落下しない様に整理などをしたいです。”
(50代・専業主婦)

 

防災のための備蓄品は準備している?

これまでの話題でも挙がったように、食事や水の備蓄は災害対策の基本であると言えます。また、災害による生産・流通のストップも踏まえると、日用品等の備蓄等も必要だと言えるでしょう。

そこで、備蓄についてさらに掘り下げ、各家庭での備蓄保管についても考えていきましょう。

アンケートでは、回答者が防災のために何らかの備蓄を準備しているか尋ねました。

備蓄品を準備していると答えた方は45.0%で、する予定(29.8%)と答えた方と合わせると74.8%の方が備蓄に取り組もうと考えていることがわかりました。

ここで見落としてはならないのは、(備蓄を)したいが収納するスペースがないと考えている方が15.5%いるということです。

確かに、水のペットボトル一箱を備蓄するだけでも場所を取るのに、そこから食糧や災害対策用品、持ち出し袋まであると、自宅内の収納スペースをかなり割くことになってしまいます。

どの災害対策も、あればあるほど便利であることは確かなのですが、あると良いものを増やすとキリがないのも事実で、万が一のために貴重な収納スペースを取り続けることにもなります

 

User’s Voice

“備えたい気持ちもありますが、起こるか分からない災害のために備蓄品を溜め込んで、普段の生活のスペースが狭くなるのは本末転倒なので、特に対策はしていません。”
(40代・会社員)

 

備蓄品の収納スペースの確保は大変

備蓄している方を含め、アンケート回答者全体に対しても、備蓄品の収納スペースを確保するのが大変と感じているか尋ねました。

約6割(59.8%)の方が備蓄品の収納スペース確保が大変と感じていると答えました。やはり、かさばる防災備蓄の収納に悩んでいる方が半数を超えています。

備蓄が必要とはいえ、限られた収納スペースのやりくりが難しいというとき、悩みの解決策となるかもしれないのが、トランクルームの活用です

備蓄品の保管や収納スペース確保のためにトランクルームを活用

アンケートでは、防災対策におけるトランクルームの活用についても意見を伺いました。

まずは、トランクルームに備蓄品を保管したり、自宅に備蓄品の収納スペースを確保するため、トランクルームに他の荷物を保管することを有効と感じるか尋ねました。

約2割(21.3%)の方が備蓄品のためにトランクルームを活用する方法を良いと判断しました

約6割が収納スペースに悩んでいることと比較すると非常に低い数値といえますが、これはなぜなのでしょうか。また、良いと判断した方は、どのようなメリットを感じるのでしょうか。

防災のためのトランクルーム利用をどう思う?

トランクルーム活用賛成派の意見

備蓄をしたいが収納するスペースがないと考えている方にとって便利であることはもちろん、他にも様々なメリットがありました。

  • ・備蓄品の収納スペースができる
  • ・備蓄品を家に置くために、自宅にあるすぐに使わないものをトランクルームに預けられる
  • ・自宅が水害に遭いやすい地域や1階にある場合等で、トランクルームが上階にあったり立地が良いものであれば備蓄が守れる
  • ・備蓄品を自宅とトランクルームに分散させておくことで、どちらかが被災しても片方の備蓄品を使うことができる

ここで特に注目したいのは、最後に挙げたリスク分散の考え方です。備蓄品が自宅とトランクルームの両方にあれば、両方が被災してしまわない限り、どちらかもしくは両方の備蓄品を使うことができ、利用できる確率が高まります

防災の観点では、自宅でないトランクルームを使うからこそ備蓄が守れる場合があるということは大きな意味があることだと言えるでしょう。

 

User’s Voice

“備蓄するものは大きく嵩張る物が多いから。場所を取るから置く場所がないから。”
(40代・自営業)

“緊急時には使わないものをトランクルームに預けて収納スペースを確保すると、かさばる飲料水やトイレットペーパーなどを備蓄できて良いと思いました。”
(30代・会社員)

“水害にあわない場所にトランクルームがあったら、備蓄品がたくさん置けると思います。”
(60代以上・専業主婦)

“自宅が被害にあったり自宅に戻れない状況になったりした時に、自宅以外の場所にも必要な物があればリスクを分散できて助かると思いました。”
(40代・事務)

“自宅が被災してもトランクルームが無事なら備蓄品が使えるメリットがあります。”
(40代・会社員)

 

反対派の意見

反対派の意見は次の3つのポイントに集約されました。

  • ・備蓄品や災害対策品は手元に置いておきたい
  • ・災害時にトランクルームにたどり着けるかわからない
  • ・防災対策にお金をかける余裕がない

どれも確かに、全ての方に関係することではありますが、賛成派のところでもお話したことや、災害対策の方針を家族で話し合い、考えることで解消・軽減できる場合があります。

  • ・最低限の備蓄品を自宅に置き、優先度の低い(災害の少し落ち着く数日後から使って良いもの等の)備蓄品をトランクルームに置く
  • ・その最低限の備蓄品を自宅に置くために、普段使わない荷物をトランクルームに移す
  • ・トランクルームのサイズやプランは多彩なため、無理なく利用できる料金に抑えられる場合がある
  • ・親戚や近隣の知人等と共同で備蓄品のためのスペースとし費用を抑える方法もある

 

User’s Voice

“いざという時の備えなので、すぐ持って逃げられるようになるべく家の中に置いておきたい。”
(20代・派遣)

“災害があった時にトランクルームまで行けるかどうかが不安”
(50代・主婦)

“やはり費用をかけてまで未知の事態に備えることに余裕はない”
(30代・建設業)

“個人的にはないですが集団、グループの場合によってはアリかもしれません。”
(50代・自営業)

 

調査結果を受けてのまとめ

今回はアンケート結果をもとに、夏に多い自然災害の対策について掘り下げ、具体的な備えの実情・備蓄の実施状況や、防災の観点からのトランクルーム活用についてもお話しました。

間接的とはいえ、収納スペースの不足が災害への備えを阻み、被災時のダメージを深刻にしてしまう場合があります。

トランクルームは災害対策用品や備蓄を置くためのスペース作りに寄与するだけでなく、自宅から離れた場所にあることで、リスク分散にも役立ちます。備蓄を自宅とトランクルームの両方に置くのは良い活用例の一つでしょう。

トランクルームを防災対策に活用したい場合、ぜひお気軽にご相談ください。あなたのニーズに応じたご提案を始め、被災時の段取り等も確認できます。万一の際の命と健康を守る備えのお手伝いとしてお役に立てれば幸いです。

防災対策の実態とトランクルームについては別記事でも特集しています。備蓄の状況について参考になるデータもありますので、ぜひご覧ください。

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【調査概要】

調査対象:トランクルームユーザー調査
回答数:400サンプル
回答期間:2022年6月10日から6月14日までの5日間
調査方法:インターネットによるユーザーリサーチ

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